北アルプスを望む家
住宅
安曇野市
2001年
薪ストーブ
クライアントとの初対面は、土地の購入契約直前で「希望の家にふさわしい立地かどうか。」という相談から始まった。その数日後に土地が確定し、安曇野・北アルプスを一望できる高台に位置し、「外界との交流」をテーマにした家づくりがスタートした。
主要な要望事項は、①眺望を生かす ②力強い外観 ③室内外の収納計画 ④室内に物干スペース などであった。数回の打合せを経て定まったコンセプトは、「地形の稜線に呼応するシンプルな片流れ屋根の箱を創り、2階を天井高の変化するオープンな生活空間とする。西に向けた全開できる大きな開口と、そこから導入され刻一刻と変化する光景を受け止める南北面の壁、という両極の構成」になり、詳細の検討を重ねて最終案に到った。従って、あえて南面には小さなポツ窓しか設けていない。
季節や時間の変化と共に表情を変える、北アルプスのダイナミックな自然の映像を望むことができる。いちばん大切なことを、奇麗にさりげなく演出した。