内田の家
住宅
松本市
2002年
二世帯住宅, 吹抜け
幹線道路からよく見える場所に建つ住宅の建て替え計画で、機能性を検討した結果、ほとんどの部屋が1階で寝室のみが2階という構成になりました。
そこで考えたことは、寄せ棟の大きな屋根にして中央部にできる小屋裏空間を使って2階の部屋を確保することにより、外観的には”平屋の大きな屋根”に見せる、ということでした。平面形を3対2の比率の長方形にすることにより陸棟と隅棟の平面的な幅が同じになり、どの方向から見ても落ち着いた表裏のない表情となっています。庇の出は1200mm確保し、GL(グランドライン:地盤)から軒先までの高さをできるだけ低くおさえました。建築は、外観的に低く小さく見える方がバランスが整うことが多いです。
玄関ホールと階段を家の中央に配置し、空間的には屋根勾配なりに変化する吹抜けになっています。設計段階で意図した、①ほどよい高さと、②トップライトから落ちる光によるほどよい明るさ、そして③壁の白い珪藻土塗りと天井の杉板張りの質感、がバランスよく調和できました。