ふたつのアルプスを望む家
住宅
飯田・下伊那
2008年
軒下空間
東に南アルプス、西に中央アルプスとふたつのアルプスが見える場所は、南北に長い伊那谷の中でも限られた場所だけ。新しい暮らしを始める場所としてこの地を選んだ段階から、この雄大な景色を意識して家づくりがスタートした。
建物の南面全域には、1階と2階に深い軒に覆われた外部空間がある。ここは、居間につながるデッキであり、玄関ポーチであり、物干し場であり、そして2階は各個室につながるバルコニー。それぞれの機能がサークル状動線を形成し、外観的にも特徴的な空間になっている。南東部分の最も景色のいい方向に向いて、一階は居間、二階は書斎。。共に障子を開ければ目の前には南アルプスの美しい山並みが。四季それぞれのそして朝夕の景色を楽しめる。書斎は壁4面が棚で書籍・パソコン・オーディオ機器・テレビに囲まれて過ごす”男の隠れ家”的な場所。ここにこもったら出てこないかもしてない。
収納そして生活動線にもこだわった。趣味的に収集している膨大な量のサッカーのユニフォームや靴類、書籍の納まる場所。玄関の脇に設けた更衣室には家族皆の生活用品が置かれる。生活動線の要として物干し場所を3箇所用意し、室内、外部の軒下、青空の下と状況によって使い分け、外からは見えないように塀で囲まれている。