中間階の家
住宅
長野市
2009年
二世帯住宅, 薪ストーブ, スキップフロアー
敷地がふたつの前面道路に接しているため、いろいろな角度から良く見え、外観的にはふたつの異なる表情を持っている。
北と西面は国道に面しているため外界に対して閉じ(積極的に開口部を設けていない)、南と東面は開いている(大きな開口部を設けている)。正反対な役割をもつ「外壁」の意味合いをあえて強調するためにも、金属鋼鈑と左官塗り壁という別の素材で壁を造った。
空間の構成上、床のレベル設定に大きな特徴がある。1階と2階の中間階に食堂・台所を設けて、2階レベルの居間と一体的につながっている。水廻り共用型の2世帯住宅であり、1階から半階上って、そして2階から半階下りる場所に、両世帯を結ぶ要の位置としての食堂・台所がある。
毎日家族皆が集まり、そして時にはご兄弟やご親戚が一同に集まれる場として考え、いろいろな場所に腰掛けられるような仕掛けもある。大きなダイニングテーブルを椅子やベンチが囲む。そして南に向く大きな開口部の下端には腰壁があり、人が腰掛けるにはちょうどいい。食堂から居間へは4段のステップがあり、そこにも腰掛けられる。
一段上がったレベルの居間にはテレビが置かれ、オリジナル薪ストーブが据わる。居間側からと食堂側から炎が見えるよう二面を大きなガラスにしてあり、食卓テーブル側からはちょうど目線の高さに炎が灯る。